神秘の寺・甲斐善光寺の見どころ7選!噂の鳴き龍・お戒壇廻りのコツも紹介

山梨県
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アサ
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こんにちは、アサ(朝)です!!

歴オタ夫と城・古戦場をかけめぐってます

今回の“シロイコ‼”は、山梨県・甲斐を大特集!!

お次の訪問先は

山梨の名刹、甲斐善光寺

武田信玄とふかーーーい繋がりがある歴史的価値の高い神社で、普段はできない非日常を味わえる体験型神社としてもめちゃくちゃ有名

今回はそんな甲斐善光寺の見どころをまるっとレポート、あわせて「参拝の感動がマシマシ」になるお役立ち知識・情報も紹介していきます‼

アサ
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ナビゲーターは私、アサです!!

オット
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ナビ補助を担当します、アサの夫です

気まぐれにうんちくを語ります

※本記事は「武田信玄をめぐる旅㏌2023」の関連記事です(こちらもあわせてぜひ↓↓)

「シロイコ!!」はサクッと観光向けのお城&周辺情報ガイドです。
知識あるなしカンケーなく、みんなでお城を楽しめる方法を発信しています。
※物語やお城の構造については諸説あり、個人の見解を記載したものとなります。
※2023年に訪れた際の情報です。

【サクッと解説】甲斐善光寺とは??

信州善光寺ご本尊の「お引越し先」として建てられたお寺

みなさん、川中島の戦いってご存じですか??

オット
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「学校で習ったかも」「ふわっとだけ知ってる」という方も多そうですね

川中島の戦いをざくっというと、“信濃地方(長野県)の覇権を争い”“12年間にわたって5衝突”した超絶ロングランな戦の総称です。

アサ
アサ

川中島の戦い・・・武田信玄vs上杉謙信‼最強と最強の戦いよね

結局どっちが勝ったんやっけ??

オット
オット

勝敗ははっきりついていない、というのも川中島の戦いは根拠資料が少なくて謎が多いんよな
「ほんとに5回戦ったのか」ってことすら学説が分かれる位やし、まぁそういうところが逆に歴史のロマンというか想像力をかきたてるんやけd・・

アサ
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とりあえずミステリアスな戦いってことで

川中島の戦いの主戦地(北信濃)には、当時、信州善光寺(現:長野県の善光寺)が建っていました。

そんな状況で「このままでは信州善光寺の建物に被害が出るかも・・・」と危惧した武田信玄は、仏様や宝物類を自らの領地に移すことを決心します。

そのお引越し先が、甲斐善光寺です。

川中島の戦い((財)ながの観光コンベンションビューロー)

↑↑川中島の戦いについてもっと知りたい方はコチラ

創立者は武田信玄

川中島の戦いがきっかけで建てられた甲斐善光寺

その創立者はもちろん、甲斐の戦国大名・武田信玄です。

創立以降、甲斐善光寺は武田家と共に隆盛を極めてました。

そんな歴史もあって、現在も神社のいたるところで武田家の家紋(武田菱)がみられます。

アサ
アサ

甲斐善光寺は武田家の後ろ盾で繁栄したんやね!!そしたら武田氏が滅んだあとはどうなったの??

オット
オット

甲斐善光寺自体は庇護者を変えて(織田・豊臣・徳川)守られ続けた。その名残が神社にも残っているから、そういった部分にも注目してみていこう

ちなみに信州善光寺から甲斐善光寺に移された御本尊は、1598年に信濃善光寺へ戻られています。

甲斐善光寺に安置されている現在の仏様(銅造阿弥陀三尊像/秘仏)は御本尊の前立仏(通常非公開の仏様(秘仏)の身代わりとなる仏様)

信濃善光寺の御開帳にあわせて公開されています(普段は非公開)

超貴重な文化財の宝庫

これは想像通りって感じですが、甲斐善光寺にはレアな文化財がたくさんあります。

詳しくは「見どころ紹介」でお話しますが、全国でも指折りな文化財も多くて見応え十分‼

しかも建物の内部は基本的に撮影不可なので現地に赴いて目に焼きつけるしかないっていう レア感マシマシ

アサ
アサ

一部メディアではちょこっと画像がアップされてたりするけど、実物はやっぱりすごかった‼

オット
オット

現地でしか味わえない迫力・オーラがあったな。画像自体出回ってないところも多いし、やっぱり一度は自身で体感してほしい

そもそも甲斐善光寺は五感で体験する神社

ぜひぜひ五感を研ぎ澄ませながら見て聴いて触れて・・・その魅力を存分に堪能してほしいです!!

【神秘体験もできる】甲斐善光寺の見どころ7選

山門(なんたって国指定重要文化財)

山門はお寺の入口

威厳あふれるこの門構え、国指定重要文化財に指定されてるっていうのも納得・・・‼

アサ
アサ

朱塗りの門が空に映える‼二階建てっていうのもなんかかっこいい

オット
オット

江戸中期を象徴する大型楼門形式(二階造りの門)やな。中でも甲斐善光寺の山門は日本有数の木造建築としても有名らしいで

アサ
アサ

江戸中期?甲斐善光寺の創建は江戸時代よりずっと前のはずやけど・・・

オット
オット

甲斐善光寺は1754年(宝暦4年)の火災をはじめ数々の天災に遭っていて、この山門は1796年(寛政8年)に再建されたものなんよ

ちなみに楼門は神社とかお寺にとってすごく大切な存在で、神聖な場所に繋がる入口的な意味があるそうです。

これは、山門の両脇にある木格子の小部屋みたいなところ

ここには仁王像が祀られています‼

写真のクオリティが低すぎて申し訳ないのですが・・・

この仁王様方、実は未完成なんです!!

アサ
アサ

腕のあたりが足りていないかな?っていうのはわかりました

圧がありすぎて不完全っぽさとか全然感じられないんですけどね

木格子越しでも正直おそろしいです

金堂(ここも国指定重要文化財‼)

山門をくぐると目と鼻の先の金堂

正面にどーんと鎮座していて境内でも存在感抜群です‼

総高27メートル×総奥行49メートルというとてつもない大きさで、木造建築としては東日本最大級っていう

アサ
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パッと見「めちゃくちゃ大きい」って思ったけど、むしろ奥行が大きい・・・‼

オット
オット

金堂は上空からみるとT字の形をしていて、これが撞木(鐘を打ち鳴らす丁字形の棒、かなづちみたいな形)と似ていることから撞木造しゅもくづくりとよばれてるんよ

金堂は山門と同じく1796年(寛政8年)に再建されていて、こちらも国指定重要文化財に指定されています。

金堂の屋根(赤丸のところ)に注目してほしいのですが・・・

上の赤丸には「武田家の家紋(武田菱)」
下の赤丸には「徳川家の家紋(三つ葉葵)」

ひとつの建物にまさかの家紋コラボが起こってます‼

アサ
アサ

かつての敵同士がコラボ・・・だと⁉

オット
オット

甲斐善光寺は武田家のもとで隆盛した寺院やけど、武田氏滅亡後、江戸時代には徳川家の位牌所になっている。そういった歴史背景がこの家紋にあらわれてるよな

たしかに、境内をよくよくみると

大香炉には武田家の武田菱
賽銭箱には徳川家の三つ葉葵

って感じでナチュラルに共存してるのがなんだかおもしろい

普通の史跡ではみられないなかなかレアな光景なので、ここも甲斐善光寺の見どころです!!

金堂ではウワサの鳴き龍戒壇廻りを体験できます‼

金堂に入るには拝観料500円(小学生250円)がかかりますが、ここはマストでみてほしいところ

ちなみに堂内は撮影禁止なので、いつもに増して五感をしっっっかり研ぎ澄ませるべし‼

鳴き龍(龍の声がきこえる⁉)

拝観料を納めると、さっそく金堂の内部に案内されます

アサ
アサ

いざ、神秘の世界へ・・・‼

金堂の中陣まで進んで天井をみあげると・・・

天井に巨大な龍

一頭と思いきや、二頭いる‼

めっちゃ見られてる??し、ていうか大きっ‼

オット
オット

甲斐善光寺の鳴き龍は日本一の規模迫力もすごいな

「真下(床に足跡マークがついてるのでそこに立ちます)で手を叩いてみてください」とのこと

まずは大きく深呼吸、それから龍をみつめて・・・

パン‼!!!!ビイイイ‥‥

ん??

パアン‼!!!!ビリビリビリイイイ‥‥

・・・・鳴いた!!?

かすかに聞こえるような、緊張感のあるエコー音

オット
オット

鳴き龍は「瞬間的な音に対して残響音が起こる」仕組みになっていて、これは多重反響現象”と呼ばれている

「向かい合った平行な二面(床とか壁とか)の間で音を鳴らす」ことで共鳴音が起こるらしい

理屈は何となくわかったけど・・・、やとしても不思議すぎる現象だ・・・‼

オット
オット

人が少ないときの方が反響音は起きやすい(大人数で立つと床が沈んで反響音が少なくなる)ので、これから甲斐善光寺に行く方はできればオフシーズンを狙ってください

アサ
アサ

人が少ないと建物内もシーンとしてるから音もよくきこえるよ!!

川中島の陣太鼓(時空を超えた・・‼)

鳴き龍のあとは戒壇巡りの場所まで移動するのですが(建物の裏?に行くんやけどそれがまた非日常感あって楽しい)、その道中にあるのが大きな陣太鼓

これはもう、スルー厳禁

なんと、これ

これは・・・・・・・・

川中島の戦いで武田軍が用いたと伝わる、超貴重な太鼓‼

アサ
アサ

こんなさらっと置いておいていいの??イヤめっちゃうれしいけど‼

実物ですよ、実物!!すごすぎ!!! ←皮部分だけは江戸時代に張り替え

もしかしたら武田信玄が触ってるかもしれないし、部下の山県昌景が触ってるかもしれないし、(私の推し武将の)馬場信春が触ってるかもしれない・・・‼

貴重すぎて「資料館とかにおいとくべきじゃない??」って思っちゃうけど・・・

ありがたいことに甲斐善光寺ではこんなオープンにしてくれていて、ほんともう、感動

今でも大きな法要などでは実際に使われることもあるそうで、時空を超えて受け継がれているっていうのもなんだかグッときますよねぇ・・・

お戒壇廻り(生まれ変わりたい方、ぜひ)

陣太鼓を通り過ぎて金堂を裏手に進むと、右手側にお戒壇廻りの入口があります。

アサ
アサ

暗闇の中で鍵を探すってきいてるけど・・・そもそもお戒壇廻りってなに??

オット
オット

擬死再生ぎしさいせいっていう“儀式”やな。暗闇を進んで(擬死)御本尊様の真下にある錠前(極楽浄土への鍵)に触れながら約束(もう嘘はつきません、など)することで、新しい自分に生まれ変わる(再生)とされている

アサ
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お戒壇廻りをすると「極楽に往生できる」っていうのは聞いたことあったけど、そんな意味があったんやね‼

お戒壇の中はほんっとーになにも見えない

回路は「心」の字になっているらしいけど、なにせ前がみえないし錠前も探さなきゃだからそんなことを気にする余裕もない・・・‼

入口にはまず9つの階段があって、階段をおりて暗闇を進んだら2回右に曲がる→そこから1mくらい?先の左手側(腰あたり)に錠前があります ←左手を壁にあてながら進むと探しやすい

錠前は結構大きいけど事前に場所を把握しとかないとみつけられない可能性も・・・

ということで、お戒壇巡りの入口にある説明書きは絶対にしっかりみておくべし‼

オット
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錠前は極楽浄土への鍵、それに触れられたら「75日」長生きできるともいわれています

境内散策を散策しよう!!

甲斐善光寺はとにかく山門と金堂の存在感が大きい、のですが

境内の散策もすごくおもしろい‼ ↑↑そんでこの松すごくない??どんだけ

私が訪れたときは観光客も少なくすごく静かだったので、ゆっくり散策できて心も身体もすっっごく癒されました。

鐘楼堂の銅鐘(除夜の鐘で有名)

甲斐善光寺の境内にある銅鐘(県指定文化財)は、1313年(正和二年)製造という時空超えまくりのレアもの

重量約150キロ、鎌倉期としては最大級の梵鐘なんです!!

武田信玄の命で信州善光寺から引きずって運んだといわれる別名「引き摺りの鐘」としても有名

鐘には引きずったときの無数の傷がついています。

アサ
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150㎏もある鐘をアナログに運んだらそりゃこうなるよね・・・‼

この銅鐘は現在も除夜の鐘として活躍中、元旦0時から先着順(整理券あり)で一般の方もつけます‼

宝物館(日本最古の源頼朝を拝める)

宝物館は甲斐善光寺の秘蔵するお宝の数々を拝める資料館

昭和57年からちょこちょこ展示品を入れ替えながら年中無休で営業しています。

中でも個人的なおすすめは源頼朝(おなじみ鎌倉幕府初代将軍)&実朝像(頼朝の息子で鎌倉幕府3代将軍)

2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では大泉洋さんが源頼朝、柿澤勇人さんが源実朝を演じていて、いろいろ話題になりましたよね(配役が絶妙やった・・・‼)

ちなみにこの源頼朝像、1319年(文保3年)の修理銘があって源頼朝像としては日本最古

そして源実朝像も同じく現存最古の彫像として知られています。

アサ
アサ

最古ってレアやなぁ‼ところでなんで甲斐善光寺に源家の彫刻があるの??

オット
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この像も信州善光寺から運ばれてきたものなんやけど、源頼朝は1187年(文治3年)に焼失した信濃善光寺の復興に尽くした大檀那(勢力のある檀家)やったんよ

この2つの像、なんといっても頼朝と実朝の表情の違いが特徴的なんです!!

まず実朝像、こちらは公式サイトで「高貴な面貌」とある通り、たしかに貴族感が漂う上品なお顔立ち

一方の頼朝像、こちらは妙に人間味あふれる表情をしてるというか、実朝像と比較して貴族感が薄い・・・??

アサ
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眉間にしわ寄せて色々難しいこと考えてそうな顔・・・

とはいえ威厳はビシビシ感じる、どこか世の中を見据えたような目と「さてどうするか」みたいな表情がすごく印象的

あとやっぱ実朝像とどことなく似てて、やっぱ親子やなって感じます。

【やっぱり気になる】甲斐善光寺観光に関するQ&A

甲斐善光寺の営業時間・拝観料金は?

住所400-0806 甲府市善光寺3-36-1
アクセス・JR身延線善光寺駅~徒歩約7分
・JR中央本線酒折駅~徒歩15分
・甲府駅南口からバス約15分(善光寺入口下車 徒歩~約5分)
営業時間9:00~17:00(拝観受付時間 9:00~16:30)
定休日/休業日
拝観料(金堂・宝物館)・大人(中学生以上)500円
・小学生250円
※団体30名様以上2割引
※2024年2月時点/訪問前には最新情報をご確認ください

境内散策は無料、金堂と宝物館のみ拝観料500円が必要です。

営業時間は9:00~17:00ですが、拝観を希望する方は16時前には受付されることをおすすめします(御開帳期間中は営業時間を延長しているようなので詳しくは公式サイトでご確認ください)

アサ
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甲斐善光寺にきたならぜひ拝観してほしい‼ちなみに金堂入口付近の授与所(朱印所や記念スタンプがあるところ)までは無料です

車で行く場合、駐車場・駐車料金は?

参拝者専用の無料駐車場があります‼

県道109号線(善光寺通り)沿いで、普通車は30台停められます。

散策・拝観の所要時間はどれくらい?

混み具合にもよりますが、混んでいなければ30分~1時間ほどでみて回れると思います。

アサ
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私が訪れたとき(平日オフシーズン)は参拝客もまばら、信州善光寺と比べると規模もコンパクトなのでサクッと回れます。

口コミサイトをみるかぎり、平日はそんなに混雑することもないのかな?という感じですが、団体旅行客やイベントなどで賑やかなときもあるようです。

オット
オット

土日祝のほか、特に正月三が日(鳴き龍の無料開放)や御開帳、信玄公祭り開催時などは混みそうですね

年間約20万人が訪れるとのことなので、繁閑の差が大きそうな印象です。

甲斐善光寺のご利益といえば?

安産祈願・厄除祈願・商売繁昌・家内安全・交通安全・商売繁盛・災厄消除・良縁成就・学業成就・身体健全・平気平穏・諸願成就・心願満足・合格祈願
参照:甲斐善光寺公式サイト

アサ
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ほぼオールマイティ‼

ちなみに甲斐善光寺のご住職は↓↓のように仰っています。

ご利益とひと言でいうのは難しいのです。例えば、金堂の中に絵馬がありますが、家内安全を祈願する方がいれば、合格の祈願をする方もいらっしゃいます。どんなことを佛様に祈ってもいいのです。

引用:お城の時間

甲斐善光寺でお祈りして境内を散策すると“心が落ち着いて身体が軽くなる”ので、それ自体もひとつのご利益ともいえそうですね

【まとめ】甲斐善光寺の歴史にふれてご利益を授かろう!!

「甲斐善光寺の見どころ7選」いかがでしたか?

甲斐善光寺はとても落ち着いた雰囲気で居るだけで心が安らぎますが、+αでお寺のはじまりや歴史をちょっと知っているだけでおもしろさが格段にアップします‼

この記事を参考にして、山梨観光の際は、ぜひ甲斐善光寺を満喫してください!!

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